諸井陣屋
(もろいじんや)

袋井市諸井


▲諸井陣屋は常陸国出身の旗本菅谷氏の遠江に於ける陣屋である。
(写真・陣屋跡の長屋門)

旗本菅谷氏の陣屋

この陣屋は常陸の戦国大名小田氏(小田城)の忠臣として名高い菅谷(すげのや)氏の遠江における陣屋のひとつである。

天正十八年(1590)、主家小田氏改易後、菅谷左衛門大夫範政は野に下り常陸国真壁郡高津村に隠棲していた。文禄元年(1592)、徳川家康は菅谷範政の主君小田氏への忠節と奮戦の経歴を聞き、浅野長政、大久保忠隣、本多正信等に指示して範政父子を麾下に加えた。旗本菅谷氏のはじまりである。はじめ千石、後に五千石を拝領した。

その後、範貞、範重、政照と代を重ね、範平のとき、元禄十一年(1698)に常陸国内から遠江国山名郡、豊田郡の内に采地替えとなる。石高四千五百石。

この時、豊田郡では西島村に陣屋(西島陣屋)が構えられ、山名郡ではここ諸井村に陣屋が置かれた。

諸井陣屋の代官は富田氏が代々引き継ぎ、現在でも陣屋跡地にお住まいのご様子である。


▲長屋門、正面から。

▲長屋門。

▲長屋門、東から。

▲長屋門、西から。

▲長屋門の扉。

----備考---- 
訪問年月日 2023年2月5日 
 主要参考資料 「寛政重修諸家譜」他

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